プレゼンの極意【非言語によるコミュニケーション】

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さて、今回はプレゼンにおけるジェスチャーや非言語なコミュニケーションがいかに重要かをお伝えします。 まずはこちらの動画を見てみましょう。 内容がなくても、ジェスチャーや声の抑揚だけで、いかにも意味ありげに聞こえてきます。 彼は言葉上は何も、ためになることは話していません。 あくまで、多くのTEDプレゼンターたちがプレゼンしているような非言語によるコミュニケーションの手法を利用しているだけです。 百聞は一見にしかず、ということで、ぜひ上の動画を見てみてください。

メラビアンの法則

各非言語コミュニケーションに入る前に、人がコミュニケーションをとるとき、どれほど非言語コミュニケーションに意識を取られているかを見ていきましょう。 ウィキペディアによると、人がコミュニケーションにおいて影響される要素で「会話の内容」は7%とされています。他は声のトーンや身振りなどの非言語的コミュニケーションによる影響が強いと言われています。 300px-Mehrabian [marketingis.jp より引用] ただし、ウィキペディアにもあるように、コミュニケーション全般においてこれが適用されるわけではなく、どっちとも取れるような内容においては、非言語コミュニケーションが重視させるということです。 なので、通俗的にメラビアンの法則を引用して、見た目が9割!のような謳い文句の情報は、信頼すべきか注意が必要です。 日本人によるプレゼンは、抑揚もジェスチャーもない場合が多く、これでは、どっちとも取れてしまうこともあるでしょう。効果的なプレゼンを行うには、やはり、非言語コミュニケーションを利用した方がいいことは明らかです。

非言語コミュニケーション

大別すると非言語的表現は以下の三つになります。

  • 声によるもの
  • 表情によるもの
  • 動作によるもの

このうち、ジェスチャー、抑揚、視線、間について見ていきましょう。

ジェスチャー

上記の動画からジェスチャーは有効だと思いませんか? 込み入ったハンドサインをする必要はありません。 あくまで、発表者が発表しやすいように、思考を体で表現するような感覚でいいのです。 presenter-1206345_640 日本のプレゼンターは大概、直立不動で緊張しながらプレゼンをしています。 「右から左」という言葉を言う時に、手を右から左に動かせば、思考も整理されるというメリットがありますが、それをしないことで、何を話しているかわかりにくいのです。 原稿を読むだけで精一杯という状況でしょう。しかし、それではいけません。 このシリーズの第一弾でも言った通り、伝えることが第一です。 噛んだり、原稿を間違えて言ってしまうことなんて本来は瑣末なことです。 もっとリラックスして、観客に語りかける雰囲気でプレゼンしてください。間違えがあれば質問されます。ただ、それだけのことです。 間違えがないようにと考えて、ガチガチに緊張して発表するも伝わらない、ということの方が問題です。

抑揚

singer-1047531_640 これも非言語的なコミュニケーションの一つです。むしろ、発表における「ムード」を演出するのは、声の抑揚だと言い切ってもいいほどです。 例えば、次の二つの文を太文字のところは、大きな声で、言っているように考えてみてください。 1:「これの商品はとても高いクオリティで作ることができました。コストはかかりましたが。」 2:「これの商品はとても高いクオリティで作ることができました。コストはかかりましたが。」 いかがですか? 1では、想像するに、「クオリティが高いことは認めるが、コスト高すぎるよ!」とでもいいたげなムードです。 2では「クオリティ高いから、コストかかってますが、多少大目にみてくださいね」というムードがあります。 同じ文だとしても、これほどの違いが、抑揚だけで生み出せます。棒読みだとどっちの意味なのか、わかりませんよね。これでは伝えたいこととそのムードも伝わらず、聞き手は理解できないことが多いでしょう。

視線

pair-1040152_640 緊張すると視線が泳ぎますよね。とってもわかります。ここでポイントは誰かに話しかけることです。 全員に満遍なく視線を向けなくていいです。怖い上司がいたら、そっちの方向は見なくてもいいのです。誰かにわかってもらえるように、聴衆の一人でもいいので、話しかける相手を見つけましょう。 一番良くないのは、聴衆を見ないことです。何度も言いますが、伝えることが重要です。 スライドをずっと見ていたり、原稿から目を離さないのでは、伝えるよりも、タスクを完了させることに目標が移っています。 これでは、聴衆は納得できないのです。 よく予備校の講師は、授業の前にこういうことを言います。 「わかんなかったら、わかんなそうな顔して、わかったら、うなづきながら聞いてくれ」 というようなことです。伝えることを意図していますね。学生とのコミュニケーションを授業の反応でうかがっているのです。 そしてこの反応によって、もっと説明するか、次に移るかを決めています。 これは反応を見ていなければできないことです。同様に、スライドだけを見続けたり、原稿ばかりを見続けるのはやめましょう。

background-313415_640 最後に日本人が普段から使う間です。やはり、注目してほしい言葉の前では、一呼吸おきましょう。 立て板に水のごとく話すことは、ひとつのスキルとしてはすごいですが伝えるとなると、間を入れることも重要です。 簡単に言って、文章でも句読点のない文章は読みにくいかと思います。特に句点「、」で呼吸を置くことで、注目を集めることができます。 主題が切り替わる時、強調したい時など、間をあけて話してみましょう。 本シリーズの資料作成編にも記述しましたが、間というのはvisualで言えば余白と同じです。他と他の要素を分けるための要素だと考えましょう。 そのため、話題を大きく変えたりする場合は、2秒近く間を取ってもいいでしょう。

まとめ

さて、今回は非言語コミュニケーションについて見てきました。 いかがでしたか?特に慣れるまでは難しいでしょうが、スライドを見続けずに、聴衆を見ながら発表するということは、今日からでも実践できることです。 少しずつ、プレゼンにおける非言語的な表現を改善していきましょう。


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