プレゼンの極意【プレゼンフレームワーク】

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プレゼンの極意シリーズも7回目です。 いつもご覧になっていただきありがとうございます。 さて今回は便利なプレゼンのフレームワークについてお伝えします。 4187949970_43d165b4c8_o フレームワークというのは、それだけでうまくプレゼンできるというものではありません。フレームというくらいですから、思考の額縁のようなものです。 思考の整理箱みたいなものでしょうか。何をどこに入れるのかということをフレームワークは指示してくれます。何を入れるか(内容)はやはり自分で考えるしかないですが、何を入れるかわかっているとそれに沿って内容を考えられるので、まっさらな状態で作るよりも、一定以上のレベルのプレゼンを作ることができます。 いかにフレームワーク5選を紹介します。

PREP

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  • P: Point(結論)
  • R: Reason(理由)
  • E: Example(例)
  • P: Point(再度結論)

の略です。 使用ケース:ビジネス文書や社内プレゼン 「ビジネス文書は結論から書け」と言われることがあります。 それはこのPREP法になぞらえて言われていると考えてよいでしょう。

Point(結論)

まず、提案の結論をざっくり話します。これで、このプレゼンがどういう結論に至るかを先に聞き手に知らせます。以降のREのトピックはあくまでこの結論を導くためのトピックです。

Reason(理由)

ここでは、結論がなぜ導き出されるのかを紹介します。その結論に至るための「背景」「現状」「課題」「解決方針」「差別化要素」などなど、記述していきます。

Example(例)

上記の理由が成り立っている例を紹介します。理由が机上の空論ではなく、実例があることを発表しましょう。さらにその例が信頼度の高いものを紹介できるようであれば、なお提案の信頼度を上げることができます。

Point(再度結論)

やはり、最初のPointだけでは不親切であり、理解が難しいです。二度目のPointは理由や例が、結論のどこに結びついているかを伝えられればわかりやすくなります。 以上がPREP法です。 先述した通り、一般的なビジネス文書を書く際にも使えますので、覚えておいて損はないフレームワークです。

SDS

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  •  S: Summary(概要)
  • D: Detail(詳細)
  • S: Summary(概要)

これもPREPに似た考え方です。DetailがReasonとExampleに細分化されれば、PREPとほぼ同じような構造になります。 使用ケース: 不特定の聞き手がいる中での発表 イベントなどでの発表では、聞き手の知識レベルに幅があります。概要と詳細を交互に話していく理由はここにあります。 社内では、ある一定以上の知識レベルが保証されます。サービスやプロダクトの背景、業界知識などの習熟度は、ある程度揃っているはずです。 逆に、いろんな人が聞きに来るプレゼンでは、詳し過ぎれば理解されず(情報不足層)、簡単過ぎれば退屈です(情報保持層)。 情報不足層には、概要でざっくりとアウトラインを伝え、情報保持層には及ばないものの、Detailを理解出来るだけの情報を伝えます。 こうすることで、おおよその聞き手がプレゼンを理解出来るようにするという仕組みです。

FABE

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  • F: Feature(特徴)
  • A: Advantage(優位性)
  • B: Benefit(メリット)
  • E: Evidence(裏付け)

です。 使用ケース: 商談 これも使用機会は多いでしょう。 自社のサービスを売り込む時など、FABEフレームワークは効果を発揮します。

Feature(特徴)

サービスやプロダクトの仕様、特徴を伝えます。 特徴というのは、それそのものだけで判断できるわけではありません。 例えば、ボールペンを新しく開発した場合、「文字が書けます」というのは特徴にはなりません。世の中のポールペンは文字が書けるからです。他のプロダクトと比較して初めて、特徴は浮き彫りになります。

Advantage(優位性)

このトピックは、特徴から導き出せる優位性を伝えます。 特徴において、他のプロダクトと比較した「優位性」を特徴として記述しましたが、ここではもう少しマクロな優位性も話すと良いでしょう。 例えば、市場での優位性や、広告戦略における優位性などです。 あくまで、フレームワークは指針として使うものなので、FeatureとAdvantageが完全に分離できなくても、問題はありません。Featureの段階で、Advantageを話してはいけないということではありません。

Benefit(メリット)

サービスやプロダクトを利用(使用)することで、ユーザが受けるメリットを考えます。 ここでのメリットはあくまで、上記のFeatureとAdvantageから導き出されるメリットです。ボールペンで文字が書けることは、ユーザにとってはメリットですが、そのボールペンでしかできないメリットではありません。

Evidence(証拠)

ユーザの声や、マーケットニーズの調査など、この提案を推し進める裏付けをしましょう。 確たる証拠がない提案は、思いつきや妄言の類であり、聞き手の時間を取ってすることではありません。エビデンスに基づいた提案を行いましょう。

BEAF

書く頭文字は、FABEと同じ単語を表します。

  • B: Benefit(メリット)
  • E: Evidence(裏付け)
  • A: Advantage(優位性)
  • F: Feature(特徴)

です。 使用ケース:商品紹介など ジャパネットタカタは、まさにこれに沿っています。 商品紹介で、この商品を使うとどのようなメリットが受けられるか、 またEvidenceも「30年以上の経験を持つ職人が」など製品の信頼度を上げるEvidenceを紹介していることでしょう。 Adbvantageに関しても、「こんな不満ありませんか?」と日常の製品に関する不満を先導させておいて、この製品なら、この不満を解消して使えます!というパターンを見たことがあるかと思います。 Featureは商品スペックなど、細かい部分を話す場面です。 高田社長が「オペレータを増員してお問い合わせをお待ちして居ります!」と言う前にスペック等を伝えているシーンをご覧になったことはないでしょうか? ジャパネットタカタのプレゼンはBEAFの好例です。

TAPS

consultant-office-business-finance-economy 最後にご紹介するTAPSはコンサル系のビジネスパーソンには馴染み深い手法ではないでしょうか。

  • T: To be (あるべき姿・理想)
  • A: As is (現状の姿)
  • P: Problem(課題)
  • S: Solution(解決策)

です。

To be(理想)

まずゴールとなる理想像を決定します。経営戦略を立案する際にも、このようなやり方をするはずです。(目標:月商200万円にしたい)

As is(現状)

今の状況はどうなっていますか?これは当然のことですが、目標に対しての現状を考えましょう。理想を月商200万円にしたいという目標設定をしているにもかかわらず、ひと月の来店者数を現状に揚げても仕方ないです。同じベクトル上で現状を把握しましょう。(現状:月商100万円)

Problem(課題)

理想と現状の差分が課題です。上記の例で言えば、月商を二倍にする(単価を2倍にするなど)か、100万円分の売上高を増加させる(100万円の商品を一つでも売れればいい)など、差分の捉え方によっても、次で考えるべき解決策が変わってきます。 解決策を生み出すことよりも、何を課題として捉えるかの方が難しいです。 正しく問題設定をできれば、解決策を生み出すのはそこまで難しくないでしょう。

Solution(解決策)

上記を踏まえて解決策を考えます。まずは論理的に考え、それが実現可能かどうかという方法で考えると良いでしょう。 論理的思考と実現可能性を行ったり来たりすると、論理的に可能なアイデアが見落とされる可能性がありますので、ひとまず実現可能性を考慮せずに論理的なアイデアのみを考えましょう。アイデアが出尽くしたら、実現可能性を考慮すれば良いのです。

まとめ

上記のようにプレゼンフレームワーク5選を紹介しました。 お分かりのように、各フレームワークは着眼点が若干異なります。そのため、SDSのDの部分はPREP的に作ろうということはできます。 フレームワークは思考や発表準備を手助けするものですので、これによって思考が阻害されるようでは、使うべきではありません。 長くなりましたが、フレームワークを利用して、整理されたプレゼンを作成しましょう!


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